世界を旅しながらPC一台で稼ぐ、阪口裕樹さんって知ってる?

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・世界を旅しながらPC一台で稼ぐ。阪口裕樹さんって知ってる?

 

どこにいても、パソコン一つで仕事が出来る生活って、なんだかウラヤマシイ。自分のペースで働けるし、大切な人と一緒に過ごす時間も増える。もっと言えば、ネット回線すら確保できれば海外に住んでも良いのだ。

今回インタビューしたのは、好きな外国の街に住みながらPCで生計をたてている、阪口裕樹さん。一見すると「理想の生活」を送っているようにみえる。しかし過去にうつ病を患い、普通のサラリーマン生活が出来なかったため、仕方なく個人事業を始めた背景があったという。

自身の半生を綴った書籍「うつ病で半年間寝たきりだった僕が、PC一台で世界を飛び回るようになった話(朝日新聞出版)」も出版されたばかりの本人に、直接お話を聞いてきた。

 

 

【プロフィール】阪口 裕樹

 

1987年生まれ、千葉出身。大学時代に東南アジアへバックパッカーの旅へ。「ただ旅をしても、お金の不安や将来の心配も消えない。本当に自由になるには経済的自立が必要」と気づき、旅をしながら資金を稼ぐ“パワートラベラー”というライフスタイルを構想する。

2010年5月、うつ病になり退職。半年間寝たきりの状態になるが、「世界に出たい」という想いだけを胸に起業を決意。旅をしながらできる仕事として、アフィリエイトを始めとする「ウェブサイトで収益を上げる」ビジネスに取り組む。

福岡の旅館に住み込みで働き、起業資金を貯めた後、大阪・あいりん地区を拠点としながら8ヶ月間かけてウェブサイトをひたすら作る日々を続けた。2012年7月。ようやく安定した収益が上がるようになり、出国を決意。

バンコク、チェンマイ、ハノイ、ヴィエンチャン、パリ、フィレンツェ、バルセロナ、リスボンなどを旅しながら、現地でアパートを借りて生活しながら仕事をする、滞在型の旅を実践。現在、一人でも多くの“パワートラベラー”を増やすべく、自身のブログやフェイスブック上で情報発信をしている。

 

・今回は路面電車を貸し切ってインタビュー

 

 

知る人ぞ知る小ネタですが、札幌を走る路面電車は貸切運行が可能。「せっかくインタビューするなら、どこか面白いところで」と考えた末に決定。ちょっとしたサプライズになったし、こちらもテンションが上がった!飲食も可能なので、ちょっと変わったパーティに利用してみては?

 

写真左から、シュンスケ、ソウイチ、阪口さん。

 

―(ソウイチ)電車が走り始めたので、インタビューを始めたいと思います。まず、阪口さんは僕と同年代で、かつ東南アジア好きだということで、気が合うんじゃないかと思ったので、インタビューを申し込みました。

書籍「うつ病で半年間寝たきりだった僕が、PC一台で世界を飛び回るようになった話」もガッツリ読みました。本を出したキッカケを教えて下さい。

 

(阪口)実体験を投稿するウェブサイト「Storys.jp」に掲載した「鬱病で半年間寝たきりだった僕が。PC一台で世界を飛び回るようになった話」を見て、出版社の方が興味を持ってくれたみたいです。そこからトントン拍子で話が進んで笑。タイトルもそのままが良いとのことで、同じタイトルのままで出版となりました。

 

ー興味をそそられるタイトルですよね。Storys.jpに掲載したときは、スゴい反響だったと聞きました。

 

投稿をしてみて、徐々に拡散されていくので、「反応いいな」程度に眺めていたんですが、朝起きてfacebookをみてみたら、友達申請が約800人。メッセージも何百件と。フォロワーも1500人くらいに一気に増えて。正直びっくりでした。有名ブロガーのイケダハヤトさんも拡散してくれて、とにかくいろんな人が共感してくれました。

拡散される前までには、既にパワートラベラーを名乗って、ウェブサイトひとつで旅はしていたんですけど、結局それだけでした。だけど一夜でパワートラベラーのコンセプトが多くの人に伝わって・・・一晩でガラリと変わりましたね。

 

ー自身の体験を公開した背景は何ですか?続けざまに、あいりん地区で修行したときに元ヤクザの方と出会った話も投稿してましたね。

 

あいりん地区で元ヤクザ幹部に教わった、「○○がない仕事だけはしたらあかん」という話ですね。僕は当時、アフィリエイトで何が何でも生計を立ててやる、と考えて、大阪・西成区にある安宿と日雇い労働者の街「あいりん地区」に引きこもって、ウェブサイトを作っていました。

孤独な生活の中で、心が折れそうになりながらも背中を押してくれたのは、元ヤクザの中條さん。この時のエピソードは僕にとって大きくて。どこかで表に出したいと考えていましたが、きっかけがなかったんです。

実際に安定して収益を上げられるようになり、あいりん地区を卒業して、出国。無事に夢が叶ってパワートラベラーとなりました。アフィリエイトって、仕組みさえしっかり作っておけば、1日1時間ほどのメンテナンス作業だけで、あとは何もしなくても、毎月まとまった収益が出るんです。

理想だったかもしれないけど、なんだか心にぽっかり穴が開いたような感覚がありました。やっぱりどこかで人と交わってないとダメなんじゃないかって。喜びを共有できるような仲間が欲しかったのかもしれない。

 

ー“毎日、決まった職場に出勤して、同じ人間と顔をあわせて仕事をする” そんな会社員生活が辛かったために「誰にも会わなくてもできる仕事を」とアフィリエイトを始めたんですよね。

 

はい。この道を選んだのは僕自身なんです。このジレンマを、悩みに悩みぬいた先に、パワートラベラーというコンセプトを世に広めて、自分と同じように生きたい人を全力で応援しようと決心しました。まずは自分のことを知ってもらおうと考えてウェブサイトに掲載したんです。

 

 

ー大変失礼ですが、アフィリエイトなどのネットビジネスの世界は、正直胡散臭い感じがありました。「○○で月100万円の収入が!?」みたいな情報商材やセミナーが高額で販売されています。だけど阪口さんは、出し惜しみなく、無料でアドバイスしてますよね。どこかキャッチーな印象があります。

 

僕も胡散臭い世界だと思っています笑。アフィリエイトの技術は、だれか先生がいて、手取り足取り教わった訳ではありませんでした。人の役に立つウェブサイトを作って、訪問者を増やしていく。その広告収入で利益を出していくのがアフィリエイトビジネスです。

人の役に立つサイトというのは、つまり誰かの悩みを解決することだったりします。なので、共感力やセンスも大事になってくる。僕はその感覚が良くわからなかったので、量で勝負しました。あいりん地区にいたときに作ったサイト数は述べ20000ページ分です。そこまでやって、ようやく見えてきたコツを、色んな方に教えています。

お金で動いているのではなく、パワートラベラーの仲間を一人でも多く増やすという理念を第一に動いています。だから共感してくれる人が多いのではないでしょうか。

 

ー最近ではYouTube動画の広告で旅資金を稼ぐ人や、投資の運用益で旅する人も。阪口さんの仰るパワートラベラーというのは、必ずしもアフィリエイトだけではないのでしょうか?

 

「個人が会社や組織に縛られず、自分ひとりの力で世界中を飛びまわれるような金銭的、時間的自由を得れること」それがパワートラベラーの定義です。既にそういった生活をされている方はいました。でも定義がされていなかった。名前が付いていなかった。ならば僕が、と思ったんです。

「投資で稼ぎたい」と「自由に世界を飛び回る力をつけたい」では、やはり後者のほうが魅力的に聞こえますよね。「どんなビジネスをしたいか」よりも「どんなライフスタイルを送りたいか」を考えて、逆算していくのが大事なのではと思います。

手段はアフィリエイトだけではないです。実際に相談に来られる方も、明らかに僕と同じやり方が向いていない人もいます。その場合は別のアプローチを提案したり、その人と一緒に模索したりしてます。

個人の誰もが持っている強みと、ネットの力を掛け合わせて作った仕事は、日本の職業一覧に載っていない、まさに前例のないオリジナルの仕事です。僕はこういった仕事がこれから3年、5年の間にどんどん出てくるんじゃないかと思っています。

 

―正に就職以外の選択肢として、市民権を得られる日も近いかもしれませんね。阪口さんのもとに、パワートラベラーになりたいという高校生も来たとか。

 

先生に、「将来何になりたいか」を聞かれたときに「パワートラベラー」って答えたみたいなんです笑。「なんだそれ、バックパッカーか!?」みたいな。でも本人はすごく真剣で、僕の本を買って、お母さんにプレゼントしたりするんですよ。僕も「おこづかい少ないんだから、やめとけ」っていったんですが、「いや、俺が惚れた男に投資するのは当然なんです」という返しが。シビれました。

 

写真:阪口さんはもちろん優先席。

 

―阪口さんの元には、なんらかのメンタル・フィジカル面でハンディを抱えた人も相談に来ると聞きます。普通の会社員勤めができない、ということは一昔前だったら、生活保護の対象として、細々と食いつなぐ生活しか道がなかったかもしれない

そこでパワートラベラーという選択肢があって、安定した生活を送ることが出来るとするならば、社会的問題の解決という、別の一面が見えてくる気もしました。

 

そういってくれると嬉しいです。僕自身、うつ病を患って、自ら死を選んでしまうようなところまでいってしまったことがあります。未だ人と喋るのは緊張するし、会社員生活に戻ってしまえば、同じ状況になってしまうかもしれない。

自己啓発本も何冊も読んで、心を整えようとしたけれど、結局変わりませんでした。自分を変えるには、技術を身につけないといけないと考え、いままで走り続けてきました。思えば、追い詰められていた分、失うものもなかったので、頑張れたのかもしれないですね。

 

―苦しみ抜いて、勝ち取った現在までの経緯は、本にこれでもか!というほど書かれていますよね。どん底から這い上がる人間の生き様が鮮明に描写されていて、多くの人を勇気づけるのでは、と思いました。

最後の質問なのですが、特にどんな方に本を読んで貰いたいですか?

 

会社組織で仕事をして、なんらかの違和感を感じている人。または苦痛になってしまっている人には、非常に響く一冊だと思います。一部の人にとって、絶対に必要な本を書こうと思っていたので。。

その分、万人受けしないですね。ひっそりと悩み苦しんでいる人たちに是非手にとっていただいて、「こういう選択肢もあるのか!」と知ってもらい、少しでも可能性を感じてくれればと思います。

 

―阪口さん。有り難うございました!

 

 

写真:最後に運転手さんにお願いして撮影。阪口さんの隣はカメラマンのシブヤ。

 

 

電車が終点のススキノに到着して、インタビューが終了した。

「自由に世界を飛び回る生活。」

経営者など、ごく一部の方が実践しているライフスタイルだ。けれど、そこまでのぼりつめないとそんな暮らしはできないのか?僕の長年の疑問に、パワートラベラーという生き方が、キッパリと答えを示してくれたように思う。

「僕らみたいな20代そこそこの人間も、自由に人生を送って良いじゃないですか。」

身体を壊してしまうほど、無理をしてまで仕事をしないで、自分にあった仕事をみつけよう。

自分にあった仕事がなければ、それを作ってしまおう。自分の理想のライフスタイルから逆算して、仕事を見つけよう。そうすれば、仕事もきっと楽しくなる。

阪口さんが訴えているメッセージを聞いてみて、そんな選択肢があっても良いと思った。大事なのは、生き続けることだ。

 

Amazonから→「うつ病で半年間寝たきりだった僕が、PC一台で世界を飛び回るようになった話(朝日新聞出版)」

阪口さんのブログ→世界を旅するパワートラベラーのライフログ

Facebook→https://www.facebook.com/ruilinks123

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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